『気づかなくて ごめんね』
トオルです。
夏の暑さが続きますね。
私たちは、出張してメガネ作りをする時
お客様のご自宅の近くにあります
神社仏閣へご挨拶することも大切にしています。
その日は、甚目寺観音がすぐ近くにあり
朝にご挨拶をして、気持ちよくメガネ作りが始まりました。
お客様は、18歳のそう君です。
これまで楽しんできた野球を卒業して、いまは受験にいそしむ毎日でした。
私から「お困りごとはありますか?」とお聴きしますと
「まぶしい」
「ありたい私はありますか?」とお聴きしますと
「集中したい」
というお返事でした。
→まぶしさは野球をしている時に感じたこと
集中は勉強をしたいことと、話していました。
そのお話をお聞きしながら、私たちはカラーレンズをあてていきます。
ゴールドという色合いを2枚重ねますと、「これ違う」とニッコリと笑顔が溢れてきます。
カラーレンズをしたまま、野球バットの素振りをすれば「しなやかに振れる」とのこと。
体の使い方が変わったことは、見ている私ちたもわかりました。
次に、受験勉強のための本を読み始めました。
(沈黙)
(しばらくの沈黙)
「うん、読みやすい」
(またまたの沈黙)
「学校では窓側の席に座りたくなかった。
外からの光が眩しくて、腕を折って、体を斜めに傾けて、
教科書に外からの光があたらないようにしていた。」
学校で勉強する仕草を、そう君は話しました。
その姿は、窮屈そうな姿勢でもありました。
それを見たお母様。
「お母さん、気づかなくて、ごめんね。
野球でまぶしいのだと思っていたから、誰でも一緒だと思っていた。
そんなに眩しかったんだね。」と。
そう君は、本を読み続けていました。
そして、今まで本を読むのが苦手なことの理由がわかったとのことでした。
ご自身のことも、親子の間でも、
イノチグラス 作りを通じて初めて気付くことはあるかもしれません。
トオル